吃音(どもり)ネタを貼ってくブログ

コミュニケーションは、話し手と聞き手、つまり「あなた」と「わたし」とで成り立っており、吃音はその障害です

「ぼくは川のように話す」感動がジワジワきました

昨年後半話題になったこの絵本。検索すると英語版の画像が出てきてgoogleさんに翻訳してもらい、一通り読んだのですがピンと来ず。
でもこのブログを読んで買いたくなり購入。今「感動」と「葛藤」の間(ハザマ)です。
star-cling.com


絵本で初めて「この大きさがいい」と思いました。
訳者は「ペーパーボーイ」の訳者、原田勝さんです。
ご本人ブログのペーパーボーイのトコ
新刊案内『ペーパーボーイ』 - 翻訳者の部屋から
ご本人ブログの「ぼくは川のように話す」のトコ。
「わたしは〇〇のように話す」 - 翻訳者の部屋から
他のページもありましたが色々受賞&紹介されてる絵本なんですね。
てか原田さんREDSサポさんなのね、更に親近感が(笑)

絵本の話に戻ります。
「感動」
絵に凄く引き込まれました。静寂を感じました。
悲しい時の表現ってこういうのあるんだなと思いました。
クラスメートの視線の表現、既視感ありました。
絵本の仕掛けに少年の大転換が表現されたように思いました。
絵本そのものは凄く抽象的です。
あとがき的な文章で「ぼくは、川のように話すのです」の説明があります。


「葛藤」
川のように話す自分もいいけど、吃りたくない時には吃らないようになりたい。
と言うか、
吃るとか吃らないとか非吃音持ちは考えていない。
何も意識しないでスラスラ話したい
と思うですよ。執着とか言われちゃいますが。


少年の頃に「川のように話す」で乗り切れたってよっぽど強いよなって思いました。
自分の吃りを面白がれたのって20歳過ぎてから。多分パイソンズのビデオで笑えてからだと思う。


この絵本に自分はとてもとても感動したのだけど、
今重い真っ只中の娘達には響かないかなぁ~って思う。
この絵本に感動できるって吃音を克服・面白がれてる人だけと思うな。

世の中の人達みんな、吃音を面白がれたらいいのになって思う。
勿論、吃音持ちが自分の吃りに笑っちゃう位になれば。

ステージで変わる吃音の悩み

12/18(土)北海道言友会旭川ブロックの集まりありました。
14:30~16:00で子供メイン(いつもの対面ではなく、みんなで)で
18:00~20:00で大人メインでの集まりでした。
札幌から旭川まで結構な荒天のなか参加いただいた南先生ありがとうございました。コーヒー美味しかったです。
自分は大人メインを参加しました。今回雪が~って事で?常連さんすら参加せずでしたが、初参加2人の6人でした。
初参加さんのお話&意見交換な2時間でした。
ちなみに初参加の1名はうちの長女でした。LINEで参加表明されてる方がいたので「会いたい」「報告したい」との参加でした。
直接「大学報告した」「社会福祉士目指す」言えて満足したのではないか。
それに先生達が褒め上手で引き出される感じで長女色々話してて、多分、こんなに話す長女を初めて目撃したんじゃないかな~。


本題の前に「直接言いたい」って吃音あるあるかなぁと。
菊池先生の本にも「電話でいいのに山口から福岡まで行った」とかあるし、
自分も電話の内線、保留にして階段上り下りして直接「〇〇番に電話です」とか伝えてるし。
「直接言いたい」ってより「電話が苦手」って事なんだけど。


本題「ステージで変わる吃音の悩み」
今回の旭川吃音カフェでそんな話が出て、意見交換できた。
「職場が変わった」
「職種も変わった」
「部下が出来た」
「子供が生まれた」
吃音が安定しててコントロール出来てたのに「環境が変わることでコントロールできなくなる」と。
カミングアウトの必要がない(隠れ吃音持ちでOK)と思っていたのに。

意見として
「上司にはカミングアウトできるのでは?」
「電話対応とか部下に小さな感謝をする時にカミングアウトすれば?」
参加者の学校の先生は「異動になったら1年は電話でない、かってがワカランから」と豪胆な話もあり。
「定型文は事前に書いて、それを読む」
「軟起声で最初の1音」「軽い連発で最初の1音」
「電話応対メモ(前の職場にはあった)を使ってみては」
硬軟色々話が出て、気づきもあったように思います。

自分は「俺はどもりなんで」ってカミングアウトしますが、
結局配慮はされないので電話応対等対策してますが今は「ゆっくり丁寧に話す」がメインな感じです。
ZOOMだと、職場の自分の机でする時はマッキー極細位のマイクを左手に持って話すのだけど
それを動かしてリズム代わりに発話してるって今日思った。「ゆっくり話す」はずっと頭の片隅にあるけど。


旭川吃音カフェ、次回は2/19(土)
場所は同じ旭川市神楽公民館2階和室です。
10月はZOOM併用したらでっかい病院勤務の言語聴覚士の方達が参加してくれたので、
2月(天候も不安定ですし)自分の通信量を捧げてZOOM併用したいと思います。
和室だからモニタじゃなくプロジェクターにしようかしら。
旭川ってwifiある施設ってとても高くてね~。

長女が入学予定の大学から配慮の話があった

前に書いた長女の大学合格話の続き。
先日(12/16)高校で大学の先生2人来て、長女+担任の計4人で大学生活での配慮について説明と聴取がありました。
事前に担任から「大学から面談話がきた」位の情報で同じ大学合格組で呼び出されたのは長女だけだったようで「吃音では?」と。
長女から吃音に関する書類のリクエストがありこの本の

巻末資料 1-吃音のある学生が在籍する大学等の教職員の皆さまへ

をコピーして娘に渡しました。

で、その面談後娘から聞くと
・吃音に関する希望する配慮の話がメインでした
・大学1年目?はこういう感じで進みます
・長女のクラスは〇〇先生がメインで進みます
との説明だったらしい。
以前、場面緘黙の子がいたようで「録音機器(事前に録音して使う)使用可能」と言われたようです。

後日(入学までに?)配慮の書類提出してほしいの話があったようです。
それこそ渡した「吃音のある学生が在籍する大学等の教職員の皆さまへ」で良いと思うけども。
その書類に関しては長女から作成依頼は来てないです。

学科的に「社会福祉士」を目指す長女。で、障害者支援を目指すようです。
自分の成長も含め頑張って~本人の前でも言いましたが長女なら大丈夫だと思います。


余談ですが、
12/18にあった北海道言友会の旭川吃音カフェに長女が初参加。
参加目的は

先生達に大学合格の報告を「対面」でしたい

北海道言友会と長女は「女子会」「吃音キャンプ」「焼肉」等イベント参加していて、大変お世話になっています。
”対面で報告したい”って吃音由来かも~とも思いますが、ほーと思いました。
先生の皆さん、これからも長女の事見守っていただければと思います。

「自己肯定感の教科書」結構実践してた

「自己肯定感の教科書」買ってみた。

東洋経済オンライン読んでると何回か出てきて、中古本買った。で感想。
一言で言うと「結構実践してるから俺自己肯定感あるのかも」と思いました。
新鮮に思ったのは「普段から自分を客観視して自己肯定力の上がり下がりを確認しよう」なトコ。
「客観視」って「=冷静になれ」って自分的には難発回避の1つなのだけど
常に自分を客観視するのが推奨ならば
「(話せればいいと割り切って)演技して話してもいいのか?」とか思いました。


まぁともかく、吃音ブログに書こうと思った理由は

吃りが治らなくても自己肯定力あればあんまり悩まないのでは?俺みたいに。

と思ったから。
「根拠のない自信が大事」と書いてあった。
自分は(ビビりながら)”逃げずに”(笑われても)行動したのが良かったと思う。
までも拾われて結婚できて爆上がりしたので、捨てられたら自己肯定爆下がりするかもしれん。

コピペ

あなたは自分に「I'm OK、I’m not OK」と言えますか?

だと思います。俺は言える。あるがままってヤツですよ。


届いた本、マーカーとか自己診断に鉛筆で書いてあって、色々想像しました。
前の方役に立ったから売ったのか?そうでのも無いのか?
320ページありますが半日で読めました。難しい記述はなし。
色んな心理学のイイトコドリと言うか、著者のセンスでつまんで紹介してる感じかな。
自己肯定力が下がっている時に上げる方法(第3章)だけ紙の色がピンクです。
色々紹介&提案ありますが、全部やる必要なしとも書いてあります。

自分amazonでポチッた時は目次がビシッと書いてあったように思うのだけど(畳んであった)
今見ると中田敦彦さんが目立ちますな


第4章をかいつまんで~→は俺の感想
・レファレントパーソン
→REDSサポならば~で逃げずに行動して、今の自分がいます。
 多分逃げないで行動して何とかなった経験が自己肯定力を上げているのだと思う
・課題の分離シート
アドラーですな「他人の課題には踏み込む必要がない」
・タイムライン
→できたら凄いと思う。書けるように頑張る
・リフレーミング(否定言葉と肯定言葉)
→これも引き続き実践したい。否定語はブーメランで自分も下げるのだとか。潜在意識。
・if-thenプランニング
→事前にうまくいかなった時どうするか決めておく
「心理学・脳科学的に行動力を呼び起こすための最強テクニック」なんだとか
・アフォメーション
→それが一番大事らしい


負の感情をコントロールするアンガーマネジメント
・エモーショナルスケーリング
→程度によると思うけど、普段使いならとても役立ちそう
・脱フュージョン
→程度によると思うけど、普段使いならとても役立ちそう
・ポジションチェンジ
→問題を擬人化して客観視。相手の立場で考える的な。

スモールステップだと思うから
1日3個良かった日記→
「冒険ノート」でピグマリオン効果を狙う→
「イメトレ文章」でアフォメーション

もなんか納得。やれるかワカランけども。


バラバラと書いたけどそんな感じ。

次女(中3)の受験・学校での配慮

吃音持ちの娘達(遺伝で吃音持ちになってしまい申し訳ないずっとサポートです。親だもの)
長女(高3)の進学が決まり、次女(中3)もようやく部活(吹奏楽)の卒団コンサートが11月6日に終わり、受験モードに。

4月の2者面談、俺が出たのだけど先生からはとてもいい評価で。
配信効果か、成績がどんどん下がり~(周りが塾に行ってるのもあるのかも、次女は頑なに拒否)
コロナで部活の卒団が9月から11月になったりしてで宙ぶらりんな状態が続き。
次女の事、以前「隠れ吃音で生きていく」と書きましたが中3になって、日直や体験入学での「皆の前で難発が出て発話出来ず」が結構出てるみたい。
日直だと朝ダメでそれ以外はOKだった的な感じのようだけど。
入学時に学校には「吃音持ち」を伝えているので担任の先生が次女と相談して「英語の音読の対処方法」等関係各位に情報回してくれてるようだ。

そんな次女の進学希望高校には推薦入学があり、どうやら本人が望めば学校推薦してくれるようだ。
で、「配慮はどうしますか?」と担任から電話がきたらしい。学力下がってるのに(合格範囲内ではある)ありがたい話。
もう1つの高校も「授業料免除」に該当するので面接があるらしい。
までも吃音持ちですよ。面接を本人どう思うか。

長女の時は面接練習というか通常時でも複数人の前だと場面緘黙的に声が出なくなっていたので、
本人の希望も聞いて、小学生時代に通った病院の言語聴覚士の先生に一筆書いていただいた(学校推薦で面接うけた)

吃音重くなってるとはいえ、長女ほどではない&学校は吃音が合否に影響しないので、一筆までわなぁ~と個人的には思っていて。
現実次女はそこまで言語聴覚士さんとの関りが薄く、お願いするのもちょっと無理があるかなと。
本人の希望が優先で中学校も寄り添ってくれてるので、必要となれば頑張ります。


そのやりとりを長女が聞いてて、ビシッとアドバイス
「面接最初に吃音の事言えばいい」
「言えなければメモを渡せばいい」
「自分の大学受験の面談(1人1時間以上あった)では一部筆談(スマホ)でこなした」
と。
正直、カッコよかったですわ。逞しいです長女。結果合格してるし。

次女の3者面談は来週月曜で方針決まるのだけど。
高校に渡す、推薦資料の中に「配慮」と書いてほしいなら、多分裏付けの病院からの診断書必須だと思う。
できれば「小学校時代ことばの教室通っていた」「今も一部配慮されてる」って診断書なしに書いてほしいけど。


次女は(隠す隠さないは置いといて)、「言えない時はどうするか」ちゃんと対策を考える向き合うチャンスだと思う。
高校受験ってハードルは高いのかもしれないけど、幼稚園から続くメンツが変わらない世界から次のステージに行くわけだし。

受験する高校も決まり、推薦使うかどうか。
吃音持ちとして、親として。2度チャンスあると思って学校推薦可能であるならば面接に飛び込んでほしいし、それも経験。
北海道言葉友会旭川ブロックで数年前にあった中高生イベントで模擬面接したのだけど、参加者みんな堂に入ってて凄かった。
あの子達が出来たのだから、次女も練習すれば出来るかなって。それでも保険かけたければ、メモを渡せばいいし。


妻は「次女が吃音重くなっちゃって......」と嘆いているが、エビデンス的に高校~20代前半まで人生で一番重い時期に突入する。
どう生きるか。
ヒントは色々用意してるつもりなので、活用してほしいなと思う。

次女がんばりドコです。

長女大学合格

吃音持ちの長女。地元の大学合格しまして、先週入学手続金払いました。本当に合格したようです!この時期に決まるとはホントびっくり。

進路について、専門学校出の自分としては「資格が大事」「国家資格もらえる専門学校オススメ」「地元(家)離れるのも経験」と言ってて。
長女も高2の3者面談までは「親が言うから専門学校」と消極的選択をしていましたが、
3者面談で先生に「”大学出”は潰しがきく」「専門学校は嵌らなければ無駄な時間」と言われ、親子共々感化されまして。
札幌の大学のオープンキャンパスも行きましたが、その年の秋には「地元の大学の福祉過程を目指す」と決めたようで。
結果、4回受験機会ある1回目受験-面談(1時間以上の面接)&レポート提出で合格となりました。
高校の選択授業でその大学の先生から講義受けてて、本人情報も熱意も伝わったのかなぁと。
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福祉系だし、少人数で実践(あちこち連れまわされるらしい)が多いらしく、少人数なら長女も動きやすいのかなぁと。
中学から語ってた「特別支援教育」系に進めるか判りませんが(合格率あんまり高くない大学)
大学で(俺が浦和レッズのサポート活動で全国回ったように)色んな人と出会って気付きがあればと思います。

合格おめでとう。
長女が選んだのだから、大丈夫だと思う。


その大学までの通い、バスだと片道1,000円以上、1時間以上かかるのですが、車なら15分。
ジジが免許自主返納すると決めてたのでジジ車(10年前の車だけどまだ4万キロ)を長女用にする事に。
卒業までに運転免許取得で動いています。緘黙/緘動があるので正直不安だけどスマホ持ってれば無敵でもあるし、大丈夫なはず。

次女(15歳・中3)の吃音が重くなったらしい

幼稚園?小学校低学年?のいじめをキッカケに重くなってしまった長女と違い、次女は「隠せる吃り」を維持していて。
「隠れ吃音」って言葉を使わせてもらってる。

小学の時は「ことばの教室」を利用してたけど、吃る姿を先生に見せる事はほぼ無かったらしい。
中学に上がって「ことばの教室」無くなったのだけど「大丈夫」で発表等、困った案件は聞いてなくて。
でも徐々に目立つ役職は避けるようになり、難発で言葉が出てこず泣いた話を数か月に1度は聞くようになり。
英検を拒否して漢検なのは、長女の入れ知恵もあるだろけど、吃音に操られてるのかなと思ってしまう。
高校受験で「塾はちょっと」ってのもそうなのかなぁ~幸い部活仲間から誘われてるようなのだけど~

次女と吃音についてがっつり話したのは3年前で。日常会話レベルで吃る話はしているのですが。

この前オープンキャンパス先で部活の自己紹介の時にパクパクしてしまい、悔し?涙を流したと妻から聞いた。
その後のパート別の自己紹介ではスラスラ言えて問題なかったらしいのだが。

とりあえずリビングにある「吃音本コーナー」からこの本渡した。


吃音って「10代が一番重い」って覚悟決めて、「どう対策するか」

この「どう対策するか」も”吃音強化”になってしまうのか、”認知行動療法”的に”吃音緩和”に変化するかワカランけど

自分の吃音経験は次女に伝えるし、
北海道言友会の縁は大事にして、もしかすると進学に使わせてもらうかもだけど。


長女は「喋れない自分」に腹くくったみたいで、最近は頼もしい感じ。
その長女のサポート受けてる次女は吃音とどう付き合うのか。

色々もやもやです。