吃音(どもり)ネタを貼ってくブログ

コミュニケーションは、話し手と聞き手、つまり「あなた」と「わたし」とで成り立っており、吃音はその障害です

吃音持ちの自殺報道 動画リンク貼った

吃音持ちで自殺しちゃった方の話、放送されました。
STVのサイトでは1週間(8/21まで)見られるようです。

http://www.stv.ne.jp/news/item/20130815191113/index.html

ネットの動画の保存方法ってどうやるんだろか?
動画、youtube見てる人ならFLVのが見やすいです。


放送後、北海道言友会のtwitterで長文あったので纏めた

『「どもり」で苦悩:自殺の男性が求めたもの』-自死された北海道言友会会員の話題が、今晩、札幌テレビ放送STV)の『どさんこワイド179』の中で放映されました。

テレビで放送されるということ、また直接の原因はわからないこともあり、匿名で、勤務先が特定されないように配慮されて放送されました。どうしてこの会員が亡くなったのか、詳しい背景までは紹介されなかったかと思います。

今回の件について、道内だけでなく全国からの多くのRTをいただきました。プライバシーに配慮したうえで、ここでお伝えできる範囲で情報をお伝えしたいと思います。以下については、TVカメラが回っている状況の中で我々が彼について知り得た情報です。

彼が北海道言友会に初めて顔を出したのは昨年の2月。通っていた看護学校に南会長が講演したのがきっかけでした。それは当時、看護実習で「不可」をもらい留年が決まったときだったようです。

毎日の申し送りやカンファレンスが彼を苦しめていたようです。患者さんや同期の前では症状があまり目立たなくても、人前で話すときに、特に吃音がひどくなるようでした。難発で言葉が出て来ない、足踏み等の随伴症状-それが実習先の心象を悪くしたのではないか、とのことのようです。

彼は小さいときから吃音があったそうです。人前で独りで音読すること以外は学校生活では苦労しなかったようです。就活時に面接で吃音が出て失敗。近所の玩具屋に数年アルバイトしました。そこでは電話応対に困るものの、それ以外は順調で子供にとても好かれていたそうです。

しかし、その玩具屋が閉店するということで、福祉の道を選び、看護学校に入学。そこで南会長と会ったのがきっかけで、言友会に参加しました。勉強会や例会の場で何回もカンファレンスの発表練習をしたのが思い出されます。

彼はほとんど周囲に口にしてなかったのですが、今思えば、最初に言友会に顔を出していたときの状態が、勤務先でもずっと続いていたのではないかと思います。早く的確に対応が求められる医療の世界。その中で彼は吃音でうまく話せないことでずっと苦しんでいたのでしょう。

最初は暗い顔でしたが、徐々に明るくなっていき、ムードメーカー的存在に。昨年の6月には札幌で開催した吃音研修会で100名近い人の前で講演(報道で使われた写真)もしました。今年の3月に看護学校を無事卒業。希望を胸に就職した矢先の今回のことでした。

今年9月に北海道で初めて開催する「吃音キャンプ」のリーダーとして、張り切っているように見えました。亡くなる5日前も言友会会員とともにキャンプの下見に行ってきました。その日一緒に参加した日との話からは、悩んでいるとは少しも思えない元気な様子だったそうです。

亡くなった当日の夜は大学時代のゼミの同級生と飲み会が予定されていたそうです。またその2日後には言友会会員との飲み会が予定されていました。お通夜・お葬式に参列した誰もがみな、「どうして?」と思っています。「自殺からは全く縁遠い人」でした。

結局、友人、言友会会員、そして家族でさえも、彼の本当の苦しみ・悩みを知ることはできませんでした。誰に対してもそういう悩みを彼はほとんど口にしなかったそうです。小さい子供から年配の方まで誰とでも打ち解けられる、そして人を楽しませる方でした。みんな彼のことが大好きでした。

我々は、まだショックから立ち直れていません。彼のことについて詳しく書き過ぎたかもしれません。しかし、今回の件は、「彼だけの悩み」ではないと思います。ここでフォローしてくださっている各地言友会会員及び吃音のある方たちと少しでも共有できたらと思い、投稿しました。