吃音(どもり)ネタを貼ってくブログ

コミュニケーションは、話し手と聞き手、つまり「あなた」と「わたし」とで成り立っており、吃音はその障害です

「きつねびより 吃音のある97人の体験談集」感想

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きつねびより

注文用の電子メモ帳を配ってる活動してた「きつねっとファクトリー」さんの「本作りたい」に賛同し、私も投稿しました。
無事購入できて、先週末一気に読みました。質感高い本です。
表紙の絵の意図知りたいなぁです。ドアはどういう意味なのだろか。手紙咥えてるように思うけど「喋れないけど聞いて」って意味なのかなぁ~とか。


数年前に「福岡言友会40周年記念文集」買っただけど、昭和の記述が今とぜんぜん変わっていなくて、ガッカリと怒りで半分も読んでなくて。
この本はどういう感想になるかと思い、恐る恐る読み進めた。
内容は軽やかなのは少なくて、重いっす。若い順で載ってるのだけど、今でも大変な思いしてる子が多いのだなと改めてゲンナリしました。
確か、投稿者全員掲載だったように思う。地域とか年齢とかバランスは考えていたはず。
フォローしてる人達が多くて、twitter上しか知らなかったので「人となり」を垣間見た気がした。

意外と言うか、思い出したと言うか、「隠したい」「周りに気づかれたくない」「周りに心配されたくない」人が複数いた事。
そうだった、自分も基本カミングアウトはしないしな。今は聞かれたら言い訳に使うけど「吃りなんで~」って。


思惑どおり、高齢になるにつれ「吃ってるけどそんなに困っていない」「ほぼ吃らないので治ったのかも」な人達しかいない。
「家族が出来たので吃りがとか言ってらんない」「仕事の事が手一杯で吃音の悩みは相対的に少なくなった」って年齢が上がるにつれて。

看護師さんも「病院」「施設」で違うのだなと。配属先や、病院の規模でタイムプレッシャー違うと思うので、そこは選択重要なのかなと思った。
驚いたのは言語聴覚士の方達が結構いた事。教師も数名いた。


目次に名前だけでなく「職業」も記載してると、ヨリ読みやすくなるかなと思った。


自分は高校の時が一番辛かったかなと思う。ズル休みしたのは高校の時だけで。
周りもそうかもって思ったけど、中学とか小学とか、自宅って人もいたような、人それぞれなのだなと改めて思った。

自分は今51歳だけど年上の方達のを読むと、皆さんウンチクがあり、勉強になると言うかそういう境地になるのかなと思いました。

中高生が読むとどうなるのだろと。
振り返ると、10代の時は「喋れない俺の将来どうなるんだ」って不安しか無かった。
この本には「未来」が可視化されてるのだから、「吃音持ちの自分」と、もっと早く向き合えたのかもと思った。
戦い方次第、戦うにはまずは己を知る事が近道ですよと。

まことさんありがとうございました。