「別冊日経サイエンス」吃音ネタ読んでガッカリした話
twitterにあったので買ってみた吃音のトコ読んでみた。
その中のchapter4ことばの発達
「吃音症はぜ起こるのか~神経科学が示す治療の糸口」てのがありまして。
元々は日経サイエンス2022年1月号。
原題名The Stuttering Mind(SCIENTIFIC AMERICAN August2021)
著:L.デンワ―ス 翻訳協力:古川奈々子 監修:菊池良和
「新たな発見によって治療の道が示されている」
なんて冒頭に書いてあって、ワクワクしましたが。
一方で、吃音の治療は吃音を受け入れ、うまく付き合う方向へとシフトしつつある。
とてつもなく残念。
その記事読んで気になったトコ書き出します。
・電球に問題がなくても部屋全体の配線不良のせいで明かりがちらつくことがあるように
・吃音に関係する神経回路
・リスクの42~85%は遺伝的要因で説明できることが示唆されている
・抗精神病薬-体重増加や運動障害の副作用を引き起こす可能性がある
・個別化治療-吃音は一種類の疾患ではなく、人によって異なることが判明しつつある
・言語療法はとても効果的だが~ほとんどの人はある時点で再発する
・それをアイススケートの習得になぞらえる
→吃音が出てもその瞬間をうまく切り抜けられるようになる
・吃音の精神的ストレスにも対処してくれたことが吃音克服にとって絶対的に重要だった
モロニーの人生を本当の意味で変えたのは、彼女が「私の吃音ファミリー」と呼ぶ人々と交わるようになったことだった
自分にできるやり方で吃音とともに生きる方法を学んだ
自分なりに整理すると
「原因は遺伝や神経系の異常」
「薬での解決はそれぞれ症状違うので個人用薬開発まで無理そう」
「精神的ストレス対処が大事」
「自分にできるやり方で吃音とともに生きる方法を学んだ」
これって何千年前からの吃音持ちの処世術と同じゃない?
伊藤伸二さんの本に書いてる(意訳だけど)「強くなれ」「生き残れ」って事だと思った。
1900年前半までと違うのは欧米では「言語療法(再発するけど)」を受けてる事かな。
場数が大事って思うし、
失敗のダメージを減らすのは吃音の周知で、
何より大事なのは「本人が吃る事を失敗と思わない事」だと思う次第で。
トライ&エラーで言い換えや難発回避の技を増やして、
吃った時の耐性も上げて(又は鈍感になって)。
吃音持ちのおっさんに何が出来るか。(娘達のために何でもするけど)
科学雑誌だけに明るい未来が書いてあるかと期待して購入読んだのだけど、
「普段やってる事」が推奨されていて。
この記事も「明日も吃音が出てほしい。生きてる証だから」って締めてるし。
吃音は自分の一部だけど全部ではないので「吃音持ち」って自己紹介で使うけど。
記事はなんだか綺麗に纏まって、原文なのか翻訳者なのか監修者なのかワカランけど。
とにかく、私には残念でガッカリな記事でした。
原因が判っても解決しないのでは......と。
8歳以上(これも先生が8歳にしたのかな)は
腹括って「吃音対処術を自ら見つけ、ストレス対処を学び、生きていけ」